専門家だから見えることと専門家だから見えないこと

ここまでの反響があるとは思っていませんでしたw昨日の記事です。

 

医学生物学研究所



この記事を書いている時点で、ご覧くださったユーザー数が1000人程度のようですので、ご覧になられたり参考にしてくれた方がそれくらいいたとして、実際に買ってくださった方がどれくらいいるのかわかりませんし、正直これだけで医学生物学研究所の株価が上がったとは思っておらず、地合いもあったと思います。とはいえ、様々な反応・煽りじゃないかというご指摘や、いやいや普通のことだろというご指摘含め、その反響の大きさは予想以上で驚きました。

 

確かにこの銘柄は、私としても医者の日常業務やそこで得られる知識(保険診療・実臨床など)をもとに解説といいますか自分なりに解釈したものではありますが、正直な話この銘柄や会社の魅力にみんなが気づいていないのにもやもやしていたのが事実です。今回この記事を世に出して好意的なご意見もたくさんの方から頂いたことを考えると、やっぱり多くの方にとって、この銘柄をはじめとする医学や医療が関連した銘柄への理解は難しいんだなあということを痛感させられました。

 

もちろん私も医者ではありますが、ビジネスの本質といいますか、経営や経済のことはよくわかっていないことも多いですので特に根拠なく「医療系のこの会社はダメだな」とか思うこともあります。医療の世界・現場と現実の社会のギャップを感じることは日常茶飯事です。メドピアやm3のように、その会社のすごさがビシビシと伝わってくる会社ならわかりますが、まったくパッとしない会社やなんでこんな会社に世の中は注目するんだ?という風に感じることは1つや2つではありません。

 

もう時効でしょうから言ってもいいと思う例が、2つあります。2つともノンホルダーで利益相反もありませんのでおゆるしをw

 

1つ目は業界内にいる私の目が完全にくるっていたケース。ソフトウェアサービスという会社です。

この会社のカルテ、大変この会社には申し訳ないのですが、私にとっては非常に使いづらく、何度イライラしてPCを壊しそうになったかわかりません。いろいろと電子カルテがカスタマイズできるのが売りなのですが、カスタマイズできすぎて逆に私にはとても使いづらかった・・・。他の先生からも非常に評判が悪く、社員の態度もあまりよくなかったため、「なんだこのくそ会社空売りしたろうか!!!」と何度も思いましたが、今やその会社も私が「クソ」呼ばわりしてからも順調に事業は拡大し、現在はそのときの4倍以上の株価になっています。素晴らしく美しいチャートです。おそらく私自身の電子カルテに対する知識不足だったのでしょう、またそのあとの営業努力・電子カルテの時代の波に乗っていたのだと思いますが、完全なる私の読み違え。これ以来電子カルテの関連会社の意見を聞かれたときに自分の意見を述べるのはとても慎重になりました。

 

2つ目は逆に業界内にいたために、この上昇はおかしいだろうととても懐疑的になっていたケース。その1つが昨年夏の時点での、個人投資家の中で話題になったコーア商事です。※現在の価格が適正かは最近見ていないのわかりません。あくまで昨年の夏ごろの話です。

オフ会にお会いした方々には「投資の世界に絶対はないけれど、絶対に半額の株価になる」と言い切ってお伝えしていました。あまり詳しくは話せませんが、このコーア商事の扱っている薬品についての知識・実臨床を知っていたため想定まで達しないだろうという確信がありました。もちろん、インサイダーとかなんとか言われたらいやだからショートもロングも一切しませんでしたが、1年後の株価をみると、やっぱりそら当たり前でしょwという感じでした。今は知らん。

 

 

というように、2つとも同じ業界内におりますし、感じたことが同じでも、実際株価がどう反応するのか、業績がどうか、投資家たちがどう考えているのかはかなり別問題なわけで、今回の医学生物学研究所の件についても改めてギャップを感じることのできた、私にとっても教訓になったように思います。専門の知識があったって、実際の雰囲気を知っていたって、それはメリットになる可能性もあればデメリットになる可能性もあるわけです。最終的には自分で納得して決めた銘柄に応援の意味を込めて投資するのがベストなのかなということです。

 



医療の世界でなくても、こんな経験をしたことがあります。

昨年、私が初めてオフ会に参加させていただいたとき、その中にAIに関連する企業でお勤めのデイ・スイングのトレーダーの方がいらっしゃいました。ファンダのことは見ないような方だったので、AIの会社の話になったとき、「いや~アルベルト(ALBERT)ってとってもいい会社なんですよ。まあ株価はダメですけどね」みたいなノリで業界内での評判や商品?のことを簡単に話してくれていました。詳しくは忘れてしまいましたが、テクニカル的な理由もあって?その方はアルベルトの株を持っておらず、私もへえ~そうなんだ~くらいにしか聞いてなかったんですが、ご存知の通りその銘柄はその後半年足らずでテンバガーしました。

あの時は「なぜ買わなかったのか!!」と思いましたが、逆にもし仮に私のソフトウェアサービスの意見を4年前くらいに聞いた投資家がいたら、それはもう私は殺されるくらいの罵声を浴びさせられていたかもしれません。そんなように、専門家の意見がばっちりはまることもあれば、ダメなときもあるのが投資の難しさであり面白さではないかとも思いました。

 

 

何がいいたいかよーわからんくなったけど、まあ昔のことを思い出してふとつぶやきたくなりましたw

今では私は数字やカタリストを気にして投資するようにしていますし、医学生物学研究所の株価上昇を期待を込めて確信してはいますが、来年-50%とかになっていたら笑ってください( ;∀;) これ以上医学生物学研究所の魅力伝えると確実にあおりになるから辞めます笑。

 

メドピアもやってほしいと、twitterやDMで言われましたが、言わなくてもこの会社の良さはわかると思うし、自分自身ユーザーなのでバイアスがかかると思うんです。医学生物学研究所のような、中身はわかるけど自分とは直接かかわりのないところの方が分析とかうまくしやすいんですかねえ。やるとしたら何だろう・・・LCホールディングスとかか?笑

 



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